自分がいかなる行動を取るべきか?という問題を、自分=企業と考えて、貸借対照表的な考え方で分析する本です。
参考になった点
・情報洪水におぼれない(p.33)
テレビをやたらめったら見る、など情報があふれてる環境を自分で作ると、情報に対する敏感さが失われる。逆に、マス向けの情報から自分を遮断してみる事で、自分から情報を取りにいこうと思うような環境を作るべき。
・自分の今の状況を把握すべき(p.43)
特に自分の長所については、きちんと把握すべき。自分の得意分野をブルーオーシャンのところで作れば、自分の優位性が作れる。
ex)もし、「あやとり」の分野でプロが成り立つならば、のび太にも居場所ができる。
・たまには積極的に待つ、という技術も大事
自分が打つ手が分からなくなった時、とりあえず「待つ」ようにする事は意外と効率的。時期が来たらすぐに反応できるように、じっと待つ。
・カネのシステムは人間による幻想空間(p.97)
経済システムは、人間同士の取り決めでしかない。自然界からモノを取り入れ、それをカネというファンタジーに結び付けて経済を循環させている。逆に言えば、自然から失われたモノが必ず出てくる。
・自分が勝てないゲームは観客として参加すればいい(p.119)
Winner takes allの世界であっても、Loser loses nothingであれば問題ない。勝負に負けても、人生で負けるわけではない。
・会社とは、「コネ」を見える化して、その付加価値を得るシステムだ。 (p.124)
・人脈に関する考察
今の時代、コミュニケーションが「密」から「疎」へと移ってきている。(p.144)
経済学的には、人が人と付き合うのは、そこに利益があるから。自分にとって、この人脈の価値はいくらかを判断し、その分以内ならけちらず投資する。(p.147)
ネットワークには、莫大な維持コストがかかる。そのため、ネットワークはまとめ役のハブを中心に作られる事が多い。ハブとなる人は、ネットワークについてより大きなコストを払える人であり、またその人次第でネットワークの価値が大きく変わってしまう(p.157)
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この本では、時間も人脈も全部「カネ」として数値化して、
「資本」とか「負債」とかに分けて考えていて、会計に馴染みがある人には面白いと思います。
例えば、人間関係は
(借)資産:人間関係による利益 (貸)負債:相手との約束
みたいな感じで。
ただ、ちゃんと経済学的にも物事を捉えられていて、「利潤=売上-費用」を最大にする場合を考えながら、
「人間関係において最も高いコストは、初期獲得コストである。故に、人脈は大事」
みたいな話が出てきてて、面白かったです。
ついでに、会計勉強しようかな~。
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