2008年11月10日月曜日

『友情について』 (キケロ)

古典なのに読みやすくて、素晴らしいです!

今日18時に買って、電車の中で読み終えてしまいました。笑

さて内容ですが、「友情」とはどのような物かが対話形式で説明されています。

印象に残った物を何点か。
優れた人々の中にしか友情は有り得ない。(p.22)

という、ちょっとビックリするような内容。

この本を読み進めていくと分かるのですが、

何か徳を指し示す物が輝き出たなら友情が結ばれ、相似た心がその徳に寄り添い結びついていく、ということであるから、ひとたびそんな自体になれば、必ず愛が立ち現れるのである。(p.47)


という部分が、この本の主張だと思います。

徳の無い人間の間には友情は成立せず、また友情は愛と隣り合わせ…と。

考えさせられたのが、
  1. 現代の友情は軽くないか?「本当の友情」はもっと重い物なのではないか?
  2. 男女間の「真の友情」って成立するのかな?

という事です。

1.に関しては、「友達だけど、相手のことは実はあまり知らない」という事が多いな~という問題意識から。

(相手の事を)愛してしまってから判断するのではなく、判断してから愛さなければならない。(p.69)

というような価値観と、自分の現実が妙に抵触するからです。

2.に関しては、この間、彼女ではない女の子と二人でご飯食べてたんですが、親世代の人にこの話をするたびに「よくそんな事できたね。」と言われ続けてきました。

それは、僕達世代の「恋愛の制約」が緩くなったからなのか、「友情」の敷居が下がってきたからなのか…と考えさせられました。

一番良かったのは、

友情は数限りない大きな美点を持っているが、疑いも無く最大の美点は、よき希望で未来を照らし、魂が力を失い挫けることにないようにする、という事だけだ。(p.27)

というところや、

人間の本性は孤独を好まず、常に何か支柱のようなものに寄りかかるが、支柱になるのが親しい者であればあるほど嬉しいのである。(p.72)

といった部分です。

80ページくらいなので、人間関係について考える事のある人は、是非皆さん読んでみてください。

0 件のコメント: