2008年11月25日火曜日

『竹中式 マトリクス勉強法』 竹中平蔵

どうやって勉強をやったらいいのか?を、経験から解説している本です。

まず、タイトルですが、勉強という物全体を
  • 人生を戦うための武器としての勉強or人間力を鍛えるための人と人を結ぶ勉強
  • 天井のある勉強or天井の無い勉強

という二つの軸に分けて、マトリクスとして捉えようという物。

分けた結果を、

  • 記憶勉強:社内試験、資格試験、入学試験など
  • 仕事勉強:経済学、金融工学、英会話など
  • 趣味勉強:武道の資格、ダイビングのライセンスなど
  • 人生勉強:教養や人間力を高める勉強、古典、音楽など

と分けて考えましょう、という事です。

逆に言えば、この部分を解説する最初の数ページ以外はマトリクスとは一切関係ないので、タイトルは多少ミスってる感があるのですが…笑

でも、この方法を取ると、勉強という物を広く捉えられるのでいいと思います。

次に、印象に残った部分を。


You can do it! を積極的に発信し、自分はYes I can!と答える。
⇒モチベーション維持 and 周りの環境を作る

長期目標短期目標を両方持つ(p.46)
⇒「夢見ながら耕すヒトになれ」

・すべての勉強に締め切りを設定する(p.50)
⇒細かく逆算してゆけば、建設的に目標へ近づける

・To Do Listを作る(p.54)
日次まで含めると、やるべき事がはっきりする。

・バカは何人寄ってもバカである。(p.78)
⇒自分の知的好奇心を刺激してくれる人と積極的に付き合って、切磋琢磨する。

・誰よりも早く、一日でも早くやる事が勝負を分ける(p.101)
⇒勉強する人にとっては、日曜日は始まり

・外国語は、耳だけでなく、肌で感じる(p.140)
⇒分からない場合は、とりあえず一番前で聞いてみる。

・一ヶ月間、ピンポイントで情報を探してみる。(p.160)
⇒「経済教室」を一ヶ月読み続ければ、背景・テーマについて随分分かるようになる。

具体的対案を出すのが、議論のルール(p.167)

勉強する事は孤独(p.194)
⇒孤独感を救ってくれるのが、仲間同士の励ましあい

・できない経験は進んでしよう(p.200)
・鳥は向かい風の中、飛び立つ(p.208)


くらいかな。

マトリクス自体は、手帳の空いているスペースを使って、一回書いてみようかなと思います。

2008年11月23日日曜日

『友だち地獄』土井隆義

現代の子供達をとりまく、人間関係の難しさを分析した上で、リストカットなどの問題がなぜ起こるかなどについて考察が加えられている本です。

まず、「優しい関係」という概念があって、これは周囲の人から反感を買わないようにするために高度なコミュニケーション能力を使って衝突を避けようとする、という関係のことです。

著者によれば、現代の学校では、
「周囲の人間と衝突する事は、彼ら(注:若者)にとってきわめて異常な事態であり、相手から反感を買わないように常に心がけることが、学校の日々を行きぬく知恵として強く要求されている。」(p.17)

のだそう。

僕は、人と衝突しながら成長した人だから、なんか残念ですね。

このような事態が起こっている例として、著者は
  • ぼかし表現 (「ワタシ的にはこれに決めた、みたいな」のように断定を避ける表現。p.17)
  • いじる、という現象(軽妙な人間関係を演出することで、いじめが本来的に有する人間関係の軋轢が表面化する事を避けようとする。p.32)

などを例に挙げている。

さて、ブログについては、

「知人にはとても公開できないと思われるような内容を、自分の興味をもってくれる見知らぬ人々に対して、ハンドルネームという匿名を使って公開している。」(p.58)

と説明。

その上で、リストカットに関しては、他者から承認される事が難しくなったこともあり、

「自らの存在を確認するためには血を見なければならない。」(p.73)

という事を挙げている。

本書にはリストカットを経験している人のブログからの引用が多々あるので、そのリアルな表現に本を読み進めながら恐ろしくなるも、リストカットをやる側の心理も少し分かるような気がして、恐ろしくなりました。



ほかには、ケータイに関する分析の章も印象に残っていています。

ケータイのメールは即レスが基本的なマナーになっている事を指摘(p.143)した上で、

コミュニケーションの欲求の背後にあるのは、何かを伝えようとする「意味伝達志向ではなく」、つながること自体をめざす「接続志向」である。(p.144)

という分析結果を引用し、

若者は学外においても「優しい関係」を構築する事を余儀なくされている、と分析。

また、ケータイが社会的GPSとして機能している事も指摘している。

他にも例を挙げればきりが無いので、この辺りでとどめておくが、

高校辺りから感じていた「人間関係の難しさ」が、

こういう所から来ているのかな、といった新しい考えが得られました。

それにしても、本の中身を読む限り、僕の中・高時代よりも全然酷い状況になってますね…。

今の学生は大丈夫なのか、不安にさせられます。

『弾言』小飼弾&山路達也

自分がいかなる行動を取るべきか?という問題を、自分=企業と考えて、貸借対照表的な考え方で分析する本です。

参考になった点

・情報洪水におぼれない(p.33)
 テレビをやたらめったら見る、など情報があふれてる環境を自分で作ると、情報に対する敏感さが失われる。逆に、マス向けの情報から自分を遮断してみる事で、自分から情報を取りにいこうと思うような環境を作るべき。

・自分の今の状況を把握すべき(p.43)
 特に自分の長所については、きちんと把握すべき。自分の得意分野をブルーオーシャンのところで作れば、自分の優位性が作れる。
 ex)もし、「あやとり」の分野でプロが成り立つならば、のび太にも居場所ができる。

・たまには積極的に待つ、という技術も大事
 自分が打つ手が分からなくなった時、とりあえず「待つ」ようにする事は意外と効率的。時期が来たらすぐに反応できるように、じっと待つ。

・カネのシステムは人間による幻想空間(p.97)
 経済システムは、人間同士の取り決めでしかない。自然界からモノを取り入れ、それをカネというファンタジーに結び付けて経済を循環させている。逆に言えば、自然から失われたモノが必ず出てくる。

・自分が勝てないゲームは観客として参加すればいい(p.119)
 Winner takes allの世界であっても、Loser loses nothingであれば問題ない。勝負に負けても、人生で負けるわけではない。

・会社とは、「コネ」を見える化して、その付加価値を得るシステムだ。 (p.124)

・人脈に関する考察
 今の時代、コミュニケーションが「密」から「疎」へと移ってきている。(p.144)

 経済学的には、人が人と付き合うのは、そこに利益があるから。自分にとって、この人脈の価値はいくらかを判断し、その分以内ならけちらず投資する。(p.147)

 ネットワークには、莫大な維持コストがかかる。そのため、ネットワークはまとめ役のハブを中心に作られる事が多い。ハブとなる人は、ネットワークについてより大きなコストを払える人であり、またその人次第でネットワークの価値が大きく変わってしまう(p.157)

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この本では、時間も人脈も全部「カネ」として数値化して、

「資本」とか「負債」とかに分けて考えていて、会計に馴染みがある人には面白いと思います。

例えば、人間関係は

(借)資産:人間関係による利益  (貸)負債:相手との約束

みたいな感じで。

ただ、ちゃんと経済学的にも物事を捉えられていて、「利潤=売上-費用」を最大にする場合を考えながら、

「人間関係において最も高いコストは、初期獲得コストである。故に、人脈は大事」

みたいな話が出てきてて、面白かったです。

ついでに、会計勉強しようかな~。

2008年11月20日木曜日

『知的複眼思考法』苅谷剛彦

この本は、「知的複眼思考法」を身に着けるにはどうしたらよいか?を説明する本です。

「知的複眼思考法」とは、
あきたりの常識や紋切り型の考え方にとらわれずに、ものごとを考えていく方法(p.27)

の事であり、自分なりに考える力を働かせていくには必要不可欠だと言っています。

ステレオタイプに捉われたり、正解が必ずあると信じたりする事が、考える上で弊害になるので、それらを取り除く力、といってもいいでしょう。

これを創造的読書、作文技法、問いの立て方&展開の仕方、の3つのステップを踏む事で、知的複眼思考法を誰でも身に着ける事が可能だ、と主張しています。


まず創造的読書ですが、これは著者の意見を鵜呑みにせず、批判的に読む方法の事です。

前提や論理展開を疑ってみる事で、自分で考えながら、情報を噛み砕いていく作業です。

これを、著者は「著者と対等な立場に立つ」と表現しているのが印象に残っています。


次に作文技法ですが、意見が伝わるように文章家する方法の事です。

物を書く場合は、話す場合と比べて抑揚・身振り・場の雰囲気などが抜け落ちるので、より論理的に主張を積み重ねる必要があるそうです。

このため、上手い文章を書くためには、接続詞を適切に利用する必要があると主張されています。

また、ある意見に対する反論を書いてみたり、違う前提に立って意見を書いてみたりする事で、複眼的な視点が身につくのだそうです。


最後に問いの立て方と展開の仕方です。
疑問と問いとの決定的違いは、疑問が感じるだけで終わる場合があるのに対して、問いの場合には、自分でその答えを探し出そうという行動につながっていくという点にある(p.179)

と著者は主張しています。

このためには、問題を疑問文の形で的確に表現し、因果関係に関して仮説を立てる、といった行動が必要になります。

また、一度立てた問いを展開する時は、グループを小グループにして分けるのが良いと主張されています。

よく使われるロジックツリーに似てますね。

さらに、問いを一般化したり具体化したりしながら議論を発展させるために、概念やケースのレベルを変えてみると良いという話も印象に残っています。


最後に、関係論的な物の見方の重要性について著者は主張しています。

何かを絶対視しないで、周りにある様々な物との関係の中で捉える、という事です。

これは個人的にも感じていて、例えば自分の特徴を考える時なんかは、自分を絶対的に捉えずに、周りよりも相対的にどうだ、といった考え方をした方が結論に近づきやすいよな、っていうのはよく感じます。


この本に書かれている色々な事は、議論をする、ロジックで考える時の基礎となるのですが、

自分も含めて、現状で全てできている人は少ないんじゃないでしょうか?

誰にでも必要な能力だし、読みやすい文庫本なので、是非買ってみて読んでみてください。

2008年11月16日日曜日

『脳を活かす勉強法』茂木健一郎

純粋に、勉強法を他者から学ぼう、という視点で買いました。

実践したいな~と思ったのは、

・一つひとつの行動に負荷をかける(p.42)
タイムプレッシャーという形で、一つの作業に時間制限を設けると、それだけで脳の働きが活性化するそうです。
ちなみに、このブログも制限時間10分で書いてます。

・思い立ったらすぐに勉強ができるように机の上にインフラを整理しておく。(p.72~74)
例えば、問題集とか単語帳とかノートとかを机の上に出しておく。
そして、昨日実践しようとして思ったんですが、無駄な物をしまっておく事も大切なようです。
だから、夜のうちに、鞄の中身は整理しておいた方が良いみたい。

・記憶の方法として、一度脳に覚えさせる。(p.86)
語学とかの場合に、単語を見て書き写すのは意味が無い。
一度脳に短期記憶をさせてから、その記憶を頼りに書き写す。
フランス語のDictéeは、今思えばこの方法で勉強してたからパッと頭に入ったのかもね。

・大切なのは、どうやって記憶するかではなく、記憶した知識をどのように使うかという事。(p.94)
確かに。でも、逆に目的意識があって覚えた知識っていうのは、頭にとどまりやすいのかもね。

・知識とは、人との関わりの中で生まれてくるもの。
その通り。僕の場合、「自己完結」で終わってしまう知識が多いからな~。
経済学とかの場合は、高度な内容まで本読んで勉強してしまってるので、ついてこれる人が非常に少ない、という問題もあるんだけど。
でも、色んな専門の人と話して、色々な知識を共有して、そしてそこから小爆発という形で新しい知識が得られたらいいな~。

・正しい勉強法はとてもシンプル、自分の欠点・ミスに気づき、弱点を直視できるか、という事。そして、その原因を自分自身で論理的に突き詰めて、修正できるか、という事。

という感じですかね。

他人の勉強法が自分に合うかは分からないけど、脳科学の専門家が、ある程度の根拠を持っていっているという事は間違いないのでしょう。

色々参考になりました。

自分の場合、人との関わりをどんどん上げていった方がよさそうですね。

昨日から気づいてますが、自分の課題です。

2008年11月10日月曜日

『友情について』 (キケロ)

古典なのに読みやすくて、素晴らしいです!

今日18時に買って、電車の中で読み終えてしまいました。笑

さて内容ですが、「友情」とはどのような物かが対話形式で説明されています。

印象に残った物を何点か。
優れた人々の中にしか友情は有り得ない。(p.22)

という、ちょっとビックリするような内容。

この本を読み進めていくと分かるのですが、

何か徳を指し示す物が輝き出たなら友情が結ばれ、相似た心がその徳に寄り添い結びついていく、ということであるから、ひとたびそんな自体になれば、必ず愛が立ち現れるのである。(p.47)


という部分が、この本の主張だと思います。

徳の無い人間の間には友情は成立せず、また友情は愛と隣り合わせ…と。

考えさせられたのが、
  1. 現代の友情は軽くないか?「本当の友情」はもっと重い物なのではないか?
  2. 男女間の「真の友情」って成立するのかな?

という事です。

1.に関しては、「友達だけど、相手のことは実はあまり知らない」という事が多いな~という問題意識から。

(相手の事を)愛してしまってから判断するのではなく、判断してから愛さなければならない。(p.69)

というような価値観と、自分の現実が妙に抵触するからです。

2.に関しては、この間、彼女ではない女の子と二人でご飯食べてたんですが、親世代の人にこの話をするたびに「よくそんな事できたね。」と言われ続けてきました。

それは、僕達世代の「恋愛の制約」が緩くなったからなのか、「友情」の敷居が下がってきたからなのか…と考えさせられました。

一番良かったのは、

友情は数限りない大きな美点を持っているが、疑いも無く最大の美点は、よき希望で未来を照らし、魂が力を失い挫けることにないようにする、という事だけだ。(p.27)

というところや、

人間の本性は孤独を好まず、常に何か支柱のようなものに寄りかかるが、支柱になるのが親しい者であればあるほど嬉しいのである。(p.72)

といった部分です。

80ページくらいなので、人間関係について考える事のある人は、是非皆さん読んでみてください。

2008年11月7日金曜日

『勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan』

勝間和代さんはあまりにも有名ですね…。

この本は、男女差別・ワーキングプアを中心とした社会問題を、西原さん・雨宮さんとの対談などから、勝間さんが議論している本です。

まず、若者達が抱えている不安を


人はみな、もって生まれた自分の力を十分に発揮して、社会の一員として自分の価値を確信するとともに、私生活では伸び伸びと楽しむための政治的自由と経済的余裕がほしい、と思っているはず。(p.24)
と分析しているのですが、これが自分の心境にぴったりで、ビックリでした。

思っていた事を言語化してくれたような、すっきりとした気分がしました。

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あと、ラッセルの『幸福論』を引用して、

「競争中毒」になってしまうと、余暇をゆったりと楽しむ精神を失ってしまう。(p.36)
っていうのも、的確だと思いました。ワーキングプアの一番の問題は、貧しいとかじゃなくて、精神的なダメージだと思います。

底辺の方で競争をさせられと、余暇を楽しむ精神的余裕も無い、お金も無い、で最悪の状態になってしまいますね。

なので、僕もアメリカ流資本主義には反対なのですが…この状況でラッセルをぱっと引用できる勝間さん…さすがです。笑

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次は、興味深かった話。

日本人は資本収入を増やすべき、って言う話。(p.102)

資本収入が増えると、小金持ちが増えて、彼らがお金を使う…なるほど。

要するに、株に投資しなさい、という事だよね。

しかも短期じゃなくて長期で。

今、マーケットは荒れてるけど、あれは短期で売買してた人間から見た視点。

長期で売買してる人たちは、ある程度大きな資産を預けながら、配当をもらって儲けているので、短期のトレーダーほど痛手は負ってないはず。

金融工学もまともに武装しないで専門家に勝負を挑むのはバカだけど多い。

逆に長期保有をして、文字通り「会社に投資」する個人がいてもいいのにね。

FXとか、デイトレとかじゃなくて、「小資本家」がいてもいいのに。

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あと、p.166の勝間さんの質問の仕方が、コミュニケーション上の参考になりました。

勝間さんが「自分はずっと慶應で、ワーキングプアはよく分からない」といった感じの事を雨宮さんに聞いた後に、

雨宮さんたちが見ている世界を、わからない人たちに説明するとすれば、どのあたりから、理解をしていけばいいでしょうか。
という質問が素晴らしい。

自分の世界に突っ走りそうになっている雨宮さんを上手くコントロールしながら、具体的な説明をしてもらおうとする。

う~ん、なかなかできないな~。

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この本の最後には、勝間さんによる15の提言が提唱されているのですが、一つだけ「難しいな~」と思ったのがあるので紹介します。

女性に対する統計的差別を撤廃しましょう。
統計的差別とは、個別に評価をするとコストがかかるため、採用時や評価時に、統計的に過去の炯炯から演繹して、性別などの属性だけで判断してしまうことでを指します。(以下略)

という事。統計的差別は確かに問題で、本来は男女間以外も統計的差別はしない方がいいでしょう。

ちなみに、この本のp.170では

実際にフリーターに職を紹介したけれども、遅刻が多くて、勤まり切れなかったみたいな話


があったと紹介されています。

でも、利益を追求する企業は、社員を採用する際に応募してきた人の事を何も知りえない。

相手の性格、やる気はもちろん、どのくらい勤める気があるのか、どのようなキャリアを積みたいのか、どのくらい能力があるのか…

などは、分かるはずがない。(面接があるとはいえ、何だかんだで隠しきれると思う。)

とすると、結局はその人の過去の行動から推測するしかないのではないだろうか?


例えば、東大卒の人と高卒の人がいたら、どっちを採用するだろうか?

多分、皆東大卒の方を選ぶだろうが、なぜだろうか?

東京大学の教育を受けているからだろうか?

でも、当然、東京大学の教育を受けている人が全員、高卒のどの人よりも優れているはずがない。

そう考えると、結局は「東京大学卒の人」と「高卒の人」を比べると、統計的に東大卒の方が優秀だから、と言わざるを得ない。

結局は、何でも統計的推測なんだと僕は思う。

もちろん、男女差別については、これは「一家の大黒柱モデル」などの過去の文化を受け継いだ物であるなら対応策が必要だが…。

女性の自由を守る事も大事だが、仮に同様の条件で入社した男女をサンプリングした結果が、こうなのであれば(多分違うであろうが)、これは「統計学的に正しい」事になるし、企業の目的と合理性を持つ。

もちろん、そんなサンプリングは不可能だし、色々と難しい問題になりそうだけど…。

他にも、紹介しきれなかったけど、欧米型資本主義の話とか、いい事が色々書いてあるので、皆さんも読んでみるといいですよ~。

2008年11月4日火曜日

『すべての経済はバブルに通じる』小幡績

随分前に出たんだけど、色々忙しくて、

ようやく読んでみました。

内容は、「リスクテイクバブル」という著者のコンセプトについて。

  • 経済なんて「ねずみ講」と同じ原理
  • リターンを取りたい人たち(機関投資家)がどんどんリスクを取ろうとした結果、バブルになった。
  • 投資家達の殆どはバブルだと気づいて取引している。

など、思いもしなかった考え方に出会えて良かったです。

資本主義が発展しすぎて、金融資本が世界中を駆け巡るようになったという分かりやすいストーリー立てが、非常に印象に残っています。

やっぱり、金融よりも実物が経済に対する影響力が大きい世の中であるべきだよね。

そういった世の中がいずれ来る事を、真剣に願います。

どうやら、今後もバブル⇒崩壊の流れは続くみたいで、金融業界は構造的に儲かりそうですが…

僕はリアルの世界で勝負したいな、

なんて考えながら読んでました。