2008年12月16日火曜日

『資本主義と自由』ミルトン・フリードマン

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)資本主義と自由 (日経BPクラシックス)
村井 章子

日経BP社 2008-04-10
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絶対自由主義の視点から見た、経済学の有名な古典です。

自由主義とは、市場に任せるのが一番良いという思想なのです。

ただ、市場に任せても上手くいかないケースがあるので(外部効果・公共財・独占などの特殊ケース)、この場合は政府が介入をしましょう、という感じで、様々な社会問題に関する「望ましい政策」について書かれています。

興味深いのは、郵政改革・教育バウチャー・社会保障制度など、現代でも政策論議の対象になるような話題が扱われている事。

経済学の視点で、これらの政策の是非を分析していて、読んでる途中は古典だと忘れてしまうほどでした。

フリードマンは、

・自由と平等が互いに共存するのは難しい事

・外国為替市場は変動相場制が望ましい事

・関税を撤廃した方が、自国・他国ともに利益がある事

などを、1962年の段階で考えてたんですね。

もう、脱帽です。

経済学ってどんな学問?って思ってる人は、この本を読むと、経済学の主流な考え方(ちょっと古いけど)についての理解が深まるから、多少主張が強すぎる部分を割り引いて読むと良いと思います。

また、現代の政策に関心がある人は、古典経済学者が50年ほど前に、似たような問題に取り掛かってたことを頭の片隅においておくと良いでしょう。

経済学部生は、一回は読みましょう。

非常に読みやすく、論理展開が一貫していて理解しやすいと思うので、是非是非。

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